またか・・・という結果にはなりましたが。
AKB48「翼はいらない」が152.0万枚を売り上げ年間シングルチャートを制した。
2010年より今年で7年連続の年間トップを記録、今年も1位〜4位までTOP4を独占した。
これまでの年間を見てみると2015年、2013年はTOP4独占、2014年、2012年、2011年はTOP5独占、2010年はTOP2独占とこの7年間は終わりそうで終らないAKB旋風をはじめアイドルが独占する年間チャート。
今年のシングルチャートは下記のとおり。
■2016年シングル年間チャートTOP20
1位 AKB48「翼はいらない」/152.0万枚
2位 AKB48「君はメロディー」/129.5万枚
3位 AKB48「LOVE TRIP/しあわせを分けなさい」/121.4万枚
4位 AKB48「ハイテンション」/120.3万枚
5位 乃木坂46「サヨナラの意味」/91.1万枚
6位 乃木坂46「裸足でSummer」/85.1万枚
7位 嵐「I seek」/82.9万枚
8位 乃木坂46「ハルジオンが咲く頃」/82.8万枚
9位 嵐「復活LOVE」/54.1万枚
10位 嵐「Power of the Paradise」/47.2万枚
11位 欅坂46「二人セゾン」/46.8万枚
12位 SMAP「世界に一つだけの花」/39.3万枚
13位 欅坂46「世界には愛しかない」/39.3万枚
14位 欅坂46「サイレントマジョリティー」/37.7万枚
15位 SKE48「チキンLINE」/36.5万枚
16位 NMB48「僕はいない」/36.4万枚
17位 HKT48「最高かよ」/33.2万枚
18位 SKE48「金の愛、銀の愛」/32.4万枚
19位 Hey! Say! JUMP「真剣SUNSHINE」/30.9万枚
20位 HKT48「74億分の1の君へ」/30.5万枚
ご覧のとおり、1位〜4位はAKBが独占。その次についていたのは例年では嵐であったが、久々の80万枚を超えた嵐「I seek」は年間7位。5位、6位、8位とTOP10内に3作品を送り込んだAKBの公式ライバルグループ乃木坂46。確実に階段を駆け上がり、遂に最新シングル「サヨナラの意味」は自己初動最高売上を記録更新するとともに累積で91.1万枚にまで達した。ようやくAKBを脅かす存在にまで成長し、遂に母体グループとの世代交代はすぐ目の前にまできている。しかし、年間TOP10を見てもAKB、乃木坂、嵐の3グループによる独占チャートで終わり真新しい後継者はいまだ現れず・・・。
私個人としての感想として本当に今年の年間トップを象徴するのはSMAP「世界に一つだけの花」ではないだろうか。
1月のグループ分裂騒動から始まったファンによるCD購買運動。一度はヒットチャートから姿を消した本作は再びTOP10内に再チャートインし、258万枚でストップしたその売上枚数は着々と売れ続けていった。
「年内に300万枚突破」という目標を掲げ、カウントダウンがスタートした。
8/14騒動消息したかと思った矢先に突然の解散発表、デビュー25周年直前という事もあり日本中に激震が走った。それはオリンピック最中真っ只中であるにも関わらずスポーツ紙の一面を飾るほど。
結果デビュー25周年イベントは行われず、新曲も発表されないまま幕を閉じることとなる。
最新シングルチャート12/19付では遂に週間売上4.7万枚を売り上げ累積売上は302.2万枚へ達した。
歴代3位の記録を打ち立てるとともにCDシングルとしては史上初の300万枚超えとなり、ファンが願った最高の花束が年内に届けられた。発売から13年9か月、このロングセラー記録とともに年内解散のSMAP騒動が年明けにも影響を与えまだまだ売上は伸びる模様。歴代2位に君臨する宮史郎とぴんからトリオ「女のみち」の325万枚まであと22万枚、来年上半期にでもその歴史は塗り替えられることは間違いなさそうだ。
一方アルバム年間チャートを制したのは74.7万枚を売り上げた嵐「Are You Happy?」。
昨年2015年アルバム年間を制覇した「Japonism」(98.2万枚)に続き2年連続年間アルバムを達成。
嵐の年間アルバム首位は2009年、2010年、2011年、2013年、2015年、2016年と今年で6年目。
年々CDが売れにくくなっている中で相変わらずの強さを見せつけお見事としか言いようがない。
■2016年アルバム年間チャートTOP10
1位 嵐「Are You Happy?」/74.7万枚
2位 三代目J Soul Brothers「THE JSB LEGACY」/64.3万枚
3位 宇多田ヒカル「Fantome」/57.0万枚
4位 小田和正「あの日あの時」/41.2万枚
5位 V.A.「HIGH&LOW ORIGINAL BEST ALBUM」/36.2万枚
6位 RADWIMPS「君の名は。」/35.2万枚
7位 乃木坂46「それぞれの椅子」/33.2万枚
8位 福山雅治「福の音」/30.3万枚
9位 いきものがかり「超いきものばかり〜てんねん記念メンバーズBESTセレクション〜」/29.4万枚
10位 Hey! Say! JUMP「DEAR.」/29.2万枚
11位 E-girls「E,G,SMILE-E girls BEST-/29.2万枚
12位 Kis-My-Ft2「I SCREAM」/28.1万枚
13位 西野カナ「Just LOVE」/27.9万枚
14位 BUMP OF CHICKEN「Butterflies」/27.6万枚
15位 RAD WIMPS「人間椅子」/25.8万枚
16位 EXILE「EXTREME BEST」/23.5万枚
17位 BABYMETAL「METAL RESISTANCE」/23.0万枚
18位 KAT-TUN「KAT-TUN 10TH ANNIVERSARY BEST "10Ks!"/」/20.9万枚
19位 コブクロ「TIMELESS WORLD」/20.6万枚
20位 BIGBANG「MADE SERIES」/20.1万枚
アルバム年間をご覧頂きわかるでしょう。シングルチャートとは打って変わった顔ぶれ、アルバムこそその年に活躍したバロメータを見る一つの指針になるでしょう。
もはやその年を知るにはシングルチャート・・なんて発想はもう古い、そんな方式は2008年以降ぶっ壊れてしまっている。
年間3位にはオリジナルアルバムとして8年ぶりにリリースした宇多田ヒカル「Fantome」が57.0万枚を売り上げた。EXILEのデビュー15周年記念ベストと発売日がバッティングし、どういう手段を使ってくるか見ものであったが、1形態しか発売しない宇多田ヒカルは見事週間売上でEXILEを突き放し1位を獲得したのである。
そのチャート結果を見ていつ以来だろうか、本当のヒットチャートを目の当たりにした瞬間だった。
このご時世、特典を一切つけず中身だけで純粋に勝負するその姿勢を見てやはり”生粋の天才ミュージシャン”だと改めて認識されされたのは私だけではないだろう。やはり音楽はこうでなければいけない。
年間6位には今年アニメ映画として大ヒットした「君の名は。」の全体音楽を担当したRADWIMPS。遂にその名を全国区へ広めることとなる。紅白初出場を決め、メディアへの露出を機に来年度以降ますますの活躍に期待大だ。
こういったアイドル以外のヒット作が生まれることは非常に嬉しく、アイドル汚染により意味を持たなくなった現代のヒットチャートに再び光が射し込む日はまだ遠いだろう。
繰り返しにはなるが今年1年を総評するならば、SMAPで始まりSMAPで終った1年。
「世界に一つだけの花」こそ今年を代表するヒット作に相応しい。
300万枚を突破したこの記録はこれから未来永劫ずっと人々の記憶に残り続ける1曲となり、解散こそ残念であるが彼らが伝説のスーパーアイドルであるという証明を知らしめた瞬間でもあった1年だ。
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