シングルチャートTOP100内に「○○作同時チャートイン」なんて見出しの記録もこれまで多く達成されていますね。
この同時ランクイン記録は新作同時発売ではなく、旧譜作品の再発シングルにおける記録が殆どです。
そのタイミングはそれまでレコード盤でしか発売されていなかった作品をCDシングル化された際や、8cmシングルの作品を12インチ化した際に起こる現象です。
新譜同時発売の記録としてはラルク・アン・シエルが98年7月8日に発売した3作同時ランクインや99年1月発売のDIR EN GREY、2009年12月の関ジャニ∞、12年1月のbaroqueなどがTOP10内同時3作ランクイン達成しています。
同一シングルにおける内容違いや地方別盤などで02年6月に山崎まさよしの「心拍数」がTOP100内に10作同時ランクイン、04年6月にGLAY「天使のわけまえ」で9作同時TOP100内ランクインなど珍記録も残っていますね。
1989年6月28日発売の2年ぶりとなるシングル「ANNIVERSARY」をリリース。
その際にそれまで松任谷由実名義として発売していたレコードシングル盤15作を8pCD化して再発されたのである。
「YUMING SWEETS」シリーズと名し、77年の「潮風にちぎれて」から87年の「SWEET DREAMS」までの15作を再発。
オリジナルアルバムにも未収録のシングル盤をデジタル化として購入するファンは殺到した。
瞬く間に6月28日に発売された16作のユーミンのシングルは見事89年7/10付でTOP100内に全てを送り込む快挙を成し遂げたのだ。
特に現在もマキシ化されていないうえに、8cm盤は絶版な為に非常に貴重なシングルたちだ。
■1989年7月10日付シングルチャート
松任谷由実16作同時チャートイン
02位 「ANNVERSARY」
43位 「ボイジャー」
46位 「潮風にちぎれて」
49位 「白日夢・DAY DREAM」
56位 「遠い旅路」
61位 「守ってあげたい」
67位 「星のルージュリアン」
71位 「埠頭を渡る風」
83位 「Esper」
84位 「ダンデライオン」
87位 「メトロポリスの片隅で」
89位 「帰愁」
91位 「夕闇をひとり」
94位 「入江の午前3時」
96位 「SWEET DREAMS」
97位 「ハルジョオン・ヒメジョオン」
なかなか旧譜シングルの再発盤を同時ランクインさせるにはアーティストパワーが必要になりますよね。
そして同じくレコードシングル盤を8cmCD化させて同時14作ランクインさせたのは88年にデビュー10周年を迎えたサザンオールスターズ。
彼らのデビューシングルから最新シングルまでをユーミンと同じくランクインさせた。
1988年7月4日付の出来事である。
しばらく活動休止しており、3年ぶりの再始動シングル「みんなのうた」を88年6月25日にリリース。
その際に旧譜シングル23作が8p化された。
発売週の7/4付では新作を含む12作が同時チャートイン、翌週の7/11付ではさらに2作を加えた14作がTOP100入りを果たした。
それまでの歴代記録No.1記憶を保持するも翌年にユーミンに記録更新されるが、それから16年後の2005年、再びその記録は8cmからマキシ化された自身の作品により歴代最多TOP100内ランクイン記録を取り戻したのである。
■1988年7月10日付シングルチャート
サザンオールスターズ14作同時チャートイン
02位 「みんなのうた」
34位 「いとしのエリー」
46位 「チャコの海岸物語」
59位 「メロディ」
60位 「Ya Ya(あの時代を忘れない)」
70位 「ボディ・スペシャルU」
75位 「栞のテーマ」
78位 「ミス・ブランニュー・デイ」
80位 「いなせなロコモーション」
81位 「東京シャッフル」
83位 「Bye Bye My Love」
84位 「勝手にシンドバッド」
86位 「Tarako」
88位 「C調言葉に御用心」
2005年7月4日付で凄い事が起きた。
8cmCDから16年を経て全てのシングルがマキシシングルとして復活。
何と歴代最多となるTOP100内に44作同時ランクインという大記録をサザンが打ち出したのである。
44作同時というのはこれまでも聞いたことがない。TOP100内中、44作をサザンが独占するという凄まじさ。
内訳はTOP50内に30作!18位、20位〜25位、27位〜63位までがサザンオールスターズだ。
恐らくこの先もこのTOP100内44作同時チャートイン記録は破られることはないだろう。
■2005年7月4日付シングルチャート
サザンオールスターズ44作同時チャートイン
18位 「ボディ・スペシャルU」
20位 「TSUNAMI」
21位 「Tarako」
22位 「ネオ・ブラボー!!」
23位 「東京シャッフル」
24位 「Ya Ya(あの時代を忘れない)」
25位 「イエローマン〜星の王子様〜」
27位 「メロディ」
28位 「わすれじのレイド・バック」
29位 「いとしのエリー」
30位 「真夏の果実」
31位 「勝手にシンドバッド」
32位 「ジャズマン」
33位 「気分しだいで責めないで」
34位 「思い過ごしも恋のうち」
35位 「LOVE AFFAIR〜秘密のデート」
36位 「シャ・ラ・ラ」
37位 「みんなのうた」
38位 「チャコの海岸物語」
39位 「匂艶NIGHT CLUB」
40位 「エロティカ・セブン」
41位 「栞のテーマ」
42位 「ミス・ブランニュー・デイ」
43位 「C調言葉に御用心」
44位 「あなただけを」
45位 「Bye Bye My Love」
46位 「いなせなロコモーション」
47位 「恋するマンスリー・デイ」
48位 「BLUE HEAVEN」
49位 「太陽は罪な奴」
50位 「フリフリ'65」
51位 「クリスマス・ラブ」
52位 「01MESSENGER〜電子狂の詩〜」
53位 「女神達への情歌」
54位 「マンピーのG★SPOT」
55位 「涙のキッス」
56位 「愛の言霊」
57位 「さよならベイビー」
58位 「涙のアベニュー」
59位 「Big Star Blues」
60位 「PARADISE」
61位 「シュラ・バ・ラ・バンバ」
62位 「素敵なバーディー」
63位 「EMANON」
88年に成せなかった全シングルの同時チャートインを見事達成させた瞬間だ。
オリジナルアルバムやベストにも収録されていない旧譜シングルがやはり上位にランクインしてますね。
レコードから8cm化への記録としてこんな記録もあった。
■1989年6月12日付シングルチャート
BOØWY7作同時チャートイン
37位 「ONLY YOU」
39位 「わがままジュリエット」
40位 「マリオネット」
46位 「BAD FEELING」
59位 「季節が君だけを変える」
61位 「ホンキー・トンキー・クレイジー」
63位 「B・BLUE」
■1989年9月4日付シングルチャート
南野陽子9作同時チャートイン
36位 「トラブル・メーカー」
65位 「恥ずかしすぎて」
67位 「さよならのめまい」
73位 「楽園のDoor」
75位 「風のマドリガル」
76位 「悲しみモニュメント」
77位 「秋のIndication」
81位 「はいからさんが通る」
82位 「接近」
■1989年10月2日付シングルチャート
TM NETWORK 11作同時チャートイン
21位 「DIVE INTO YOUR BODY」
31位 「Get wild」
32位 「GIRL」
34位 「Self Control」
35位 「アクシデント」
38位 「金曜日のライオン」※初チャートイン
41位 「All Right All Night」
44位 「1974」
61位 「YOUR SONG」
63位 「Come on Let's Dance」
65位 「DRAGON THE FESTIVAL」
1989年9月21日に再発されたTMのCDシングル。デビュー作となる「金曜日のライオン」は当時TOP100入りをせず、発売から5年の歳月を経て初チャートインとなった。
88年〜89年にかけては旧譜レコードからのCDへ移行時期もあり、作品の再発が目立ちますね。
このタイミングだからこそ同時ランクインを残せた結果なのかも知れませんね。
では8cmから12cmへ移行した00年代、数々の90年代のヒット作をマキシ化させた例としては01年の浜崎あゆみや03年のB'z、05年のKinki Kids、06年のラルクなどに続きます。
■2001年3月19日付シングルチャート
浜崎あゆみ10作同時チャートイン
01位 「NEVER EVER」
25位 「evolution」
37位 「LOVE〜Destiny〜」
46位 「M」
48位 「YOU」
49位 「TO BE」
50位 「Depend on you」
54位 「WHATEVER」
55位 「Trust」
56位 「Poker face」
59位 「Fo My Dear...」
人気絶頂期でのマキシ化。デビュー作から最新作までの全てをTOP100内に送り込んだ。
■2003年4月7日付シングルチャート
B'z 11作同時チャートイン
01位 「IT'S SHOW TIME!!」
03位 「BE THERE」
04位 「ZERO」
05位 「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」
06位 「LADY NAVIGATION」
07位 「Easy Come Easy Go!」
08位 「ALONE」
09位 「BLOWIN'」
10位 「太陽のKomachi Angel」
11位 「裸足の女神」
12位 「愛しい人よGood Night...」
1位、3位〜12位までをB'zが独占。TOP10内同一アーティストによる独占は歴代1位の記録。
2位にSMAP「世界に一つだけの花」がランクインされているが、もしも下降してB'zが1位〜11位まで独占したら凄まじい記録が生まれていた。
■2006年9月11日付シングルチャート
ラルク・アン・シエル15作同時チャートイン
05位 「the Fourth Avenue Cafe」
12位 「Blurry Eyes」
13位 「虹」
14位 「flower」
15位 「夏の憂鬱」
17位 「Lies and Truth」
18位 「Vivid Colors」
19位 「風にきえないで」
20位 「HONEY」
21位 「winter fall」
22位 「snow drop」
23位 「DIVE TO BLUE」
24位 「花葬」
25位 「forbidden lover」
27位 「浸食〜lose control」
5位にランクインした作品は本来は96年に発売されるはずだった幻のシングル化。
旧譜もデビュー作から全て軒並み上位にランクインさせた。
■2008年1月14日付シングルチャート
Kinki Kids 7作同時チャートイン
28位 「Happy Happy Greeting」
29位 「硝子の少年」
33位 「愛されるより 愛したい」
36位 「やめないで、PURE」
37位 「フラワー」
43位 「全部だきしめて」
44位 「ジェットコースター・ロマンス」
デビューから10周年を迎えた07年、8cmシングルを全てマキシ化へ再発し、全てランクイン。
最後に再発ではないものの、逝去による旧譜の急上昇があった週です。
■1992年5月25日付シングルチャート
尾崎豊 9作同時チャートイン
04位 「I LOVE YOU」
07位 「汚れた絆」
08位 「卒業」
26位 「太陽の破片」
54位 「DRIVING ALL NIGHT」
56位 「黄昏ゆく街で」
57位 「永遠の胸」
63位 「核」
67位 「LOVE WAY」
■1998年5月25日付シングルチャート
hide 6作同時チャートイン
01位 「ピンクスパイダー」
16位 「ROCKET DIVE」
62位 「Hi-Ho」
74位 「MISERY」
81位 「Beauty & Stupid」
85位 「TELL ME」
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