2013年03月08日

歴代最高位が最も低いミリオン作品(シングル編)・・・nammyblog vol.44

ミリオンセラーの作品を羅列して見ていると、最高位がやはり1位獲得作品が目立つ中で、そうでない作品もパラパラと目に止まる。
ミリオンヒット作品の中で最下位での達成作品は何なんだろう。
アルバムでの達成は以前に綴った通りですが、今回はシングル編に目を向けてみたいと思う。

シングルのミリオン作品はこれまでに255作品生まれている。
その中でも最高位が一番低く達成したのはこの作品でした。


シャ乱Q「シングル・ベッド」.jpg


シャ乱Q「シングルベッド」
発売日:1994年10月21日
累積売上:120.2万枚
最高位:9位(1995.3/27付)
初登場:28位(1995.10/31付)
初動売上:1.5万枚
最高売上:7.0万枚(1995.3/27付)
TOP10内:1週
TOP100内:54週



シャ乱Qの代表作品ともいえるバラードナンバーですね。
これは名曲です。
今年再結成にあたり、ブレイクのきっかけとなった本作を再レコーディングして紅白出場を狙っているらしいです。
シャ乱Qにとって6枚目となるシングルで、それまでリリースした作品での最高位は28位であった。
前々作にあたる「上・京・物・語」は最高位47位ながら、累積売上は12.7万枚という記録を残しており、静かにブレイクの夜明け待ち状態であった。
次作「恋をするだけ無駄なんて」は最高位28位、11.8万枚と3枚目までTOP100にチャートインしなかったことを踏まえると上出来な結果だ。
しかし、「シングルベッド」は発売当初から売れたわけじゃない。
前作と同じ初登場は28位、初動売上は-0.4万枚で1.5万枚であった。

28位で1.5万枚という数字も当時のCDのレベルの高さが良くわかりますよね。この売上ならば今じゃTOP10入れちゃいます(笑)

本作はアニメ「DNA」のエンディングテーマでしたね。オープニングはラルク・アン・シエルのメジャーデビュー曲「Blurry Eyes」なのだから今思えば超豪華な組合わせじゃないですか。
アニメソングってまだこの当時は売れる定義はなくて、タイアップ全盛期でもドラマやCMばかりにスポットがいってアニメ主題歌=大ヒットはもう少し後の話なんですよね。それもビーイング系メジャーアーティストによる猛プッシュで売れたわけで、いきなりアニメ主題歌で売れる時代でもなかったんです。
同時期にはアニソンで田村直美「ゆずれない願い」がミリオンになっていますけどね。成功はごく一握りです。

それではチャートアクションに目を向けてみましょう。

初登場は28位、以後42位→61位→63位→86位と僅か5週でTOP100から圏外へランクダウン。
売上は4.3万枚でした。
2週間後に発売され本作が収録された4thアルバム「劣等感」も同じく5週目でTOP100から姿を消した。
アニメタイアップだけでは楽曲はまだ評価されていなかったのでしょう。
年内でアニメが終了し、その後ラジオでリクエストなどが次第に増え、TOP100から姿を消した年明けの95.1/16、再び99位に再登場。
99位→47位→34位→24位→20位→17位→14位と好調に急上昇を重ね、それまでの最高位をいとも更新した。
95.3/27には最高位となる9位に到達、同時に最高週間売上7.0万枚を記録した。
TOP10内にはこの1週のみランクインし、その後もTOP20内をキープ。95.4/10には発売から5か月、登場17週目にして50万枚を突破した。
5月3日に待望の新曲「ズルい女」のリリースを控えており、新曲のプロモーション活動と重ね、お茶の間にシャ乱Qの名前は広まってゆく。
新曲が発売されると再び11位まで上昇し、同時に売れ続け33週目、95.7/17にはめでたくミリオンセラー達成となった。
TOP100内には54週ランクインするロングセラーとなり、シャ乱Qのブレイクのきっかけを切り開いた1曲である。

最高位9位でミリオンセラーは歴代で最も最高位の低い作品での達成作品。
しかも1週しかTOP10に入っていないという超ロングセラー型。今では珍しい記録ですよね。
それだけ当時のチャートはレベルが高かったし、週間5万枚売れてもTOP10に入れない時代。それでも多くに人に長く愛された名曲と言えるでしょう。
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posted by nammy at 09:34| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ヒットチャート記録編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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