2013年03月01日

<徹底解析E>秋元康に見る作詞家の軌跡・・・nammyblog vol.37

過去の<徹底解析シリーズ>はこちら
http://nammyblog.seesaa.net/category/18442536-1.html

第6弾はAKBグループプロデューサーにして作詞家である秋元康に注目してみたいと思う。
彼の手がける作品が遂に2013年2月末付で通算計506作、売上累計が6859.1万枚に達し、それまで1位だった阿久悠の6831.9万枚を抜き、作詞家歴代1位となった。
その売上のうち1988.7万枚の売上がAKBと28.9%を占める結果に驚きを隠せない。

もともと放送作家として「ザ・ベストテン」や「オールナイトフジ」「夕やけニャンニャン」「とんねるずのみなさんのおかげです」など人気番組に携わっており、作詞家として転換したのは1981年のアルフィー「通り雨」(1981年10月発売)のB面収録曲「「言葉にしたくない天気」で作詞家デビューを果たした。残念ながら本作はTOP100にチャートインしなかった。
以降、作詞家として本格活動を始め、これまでに提供した作品は506作品にのぼる。
初ヒットとなったのは1982年の稲垣潤一「ドラマティック・レイン」(31.4万枚/最高位8位)であるが、初1位を獲得したのは1985年2月発売の菊池桃子「卒業」(39.4万枚)。作詞家デビューしてから3年4か月後だった。


菊池桃子「卒業」.png


1985年にはかの「おニャン子ブーム」を作り上げた仕掛け人。もともとアイドルプロデュースには天才的な感性を持ち合わせているのだろう。
おニャン子以外にも1985年に少女隊、1986年息っ子クラブ(おニャン子クラブの男性版グループ)、1989年幕末塾(彦摩呂らのいた男性グループ)、1993年ねずみっ子クラブ(女子小学生グループ)、2001年推定少女(デビュー時中学生)、2005年にはAKB48を仕掛けた。
ざっと見るだけでも小学生や中学生、高校生に敢えて目を向けるのも彼らしい、アイドルのプロデューサーなんてそんなものだと思う。
何か我々には理解できない、気づかない「光るもの」、ダイヤモンドの原石を見つける能力が彼にはあるのだろう。
小室哲哉やつんくに関しても同じことが言える。
だからこそプロデューサーとして成功をしているわけだから。

ところで今でこそ「AKBの秋元康」というイメージが定着しているが、アイドル以外にも提供作品は多い。

美空ひばりや森光子、和田アキ子や森昌子、西田敏行、チェッカーズ、美川憲一、稲垣潤一、杉山清貴、華原朋美、矢沢永吉、藤谷美和子、中島美嘉、柴咲コウなど幅広いジャンルの作品を手掛けている。
ジャニーズではシブがき隊や忍者、田原俊彦、Kinkiにも提供をしていた。
おニャン子クラブブームが去ってもとんねるずや野猿はヒットしていた分、AKBブレイクに至るまでに収入はかなりあったでしょうね。


さてここからはデータとともに秋元康の作詞家の歴史を追ってみたい。


◆データに見る秋元康の軌跡


作詞提供作品総売上枚数/6859.1万枚(506作品)
作詞作品1位獲得数:87作品101週
<うちAKB関連42作品(48.2%)、おニャン子関連35作品40.2%)>

★歴代作詞家売上枚数ランキングTOP5

1位 6859.1万枚 秋元康
2位 6831.9万枚 阿久悠
3位 4983.8万枚 松本隆
4位 4222.4万枚 小室哲哉
5位 3759.4万枚 稲葉浩志

★提供作1位獲得作品(87作品)
 
11985年2月27日卒業-GRADUATION-菊池桃子39.4万枚/1週
21985年5月15日BOYのテーマ菊池桃子34.1万枚/2週
31985年11月21日なんてったってアイドル小泉今日子28.4万枚/1週
41986年1月1日冬のオペラグラス新田恵利32.0万枚/4週
51986年1月21日バナナの涙うしろゆびさされ組31.0万枚/1週
61986年2月21日じゃあねおニャン子クラブ28.1万枚/1週
71986年3月1日季節はずれの恋吉沢秋絵28.0万枚/2週
81986年3月21日青いスタスィオン河合その子34.1万枚/2週
91986年4月1日私は里歌ちゃんニャンギラス17.7万枚/1週
101986年4月10日恋のロープをほどかないで新田恵利28.4万枚/2週
111986年4月21日おっとCHIKAN!おニャン子クラブ20.6万枚/1週
121986年5月2日象さんのすきゃんてぃうしろゆびさされ組23.1万枚/1週
131986年5月10日夏を待てない国生さゆり25.4万枚/1週
141986年5月21日風のInvitation福永恵規17.6万枚/1週
151986年6月11日あじさい橋城之内早苗15.5万枚/1週
161986年6月21日自分でゆーのもなんですけれどニャンギラス10.0万枚/1週
171986年7月2日再会のラビリンス河合その子16.8万枚/1週
181986年7月16日瞳に約束渡辺美奈代20.2万枚/1週
191986年7月21日お先に失礼おニャン子クラブ16.0万枚/1週
201986年8月1日不思議な手品のように新田恵利19.4万枚/1週
211986年8月14日ノーブルレッドの瞬間国生さゆり18.3万枚/1週
221986年8月27日渚の『・・・・・』うしろゆびさされ組23.2万枚/1週
231986年9月10日鏡の中の私吉沢秋絵12.1万枚/1週
241986年10月8日深呼吸して渡辺満里奈17.1万枚/1週
251986年10月15日雪の帰り道渡辺美奈代16.6万枚/1週
261986年10月22日悲しい夜を止めて河合その子12.8万枚/1週
271986年11月1日恋はくえすちょんおニャン子クラブ12.3万枚/1週
281986年11月23日技ありっ!うしろゆびさされ組15.1万枚/1週
291986年12月3日あの夏のバイク国生さゆり10.9万枚/1週
301987年1月1日ホワイトラビットからのメッセージ渡辺満里奈17.4万枚/2週
311987年1月15日TOO ADULT渡辺美奈代15.1万枚/1週
321987年1月21日NO MORE 恋愛ごっこおニャン子クラブ11.8万枚/1週
331987年2月21日かしこうしろゆびさされ組12.3万枚/1週
341987年4月8日マリーナの夏渡辺満里奈11.4万枚/1週
351987年4月15日PINKのCHAO渡辺美奈代12.7万枚/1週
361987年5月7日時の河を越えてうしろ髪ひかれ隊11.4万枚/1週
371987年5月21日かたつむりサンバおニャン子クラブ7.2万枚/1週
381987年8月31日禁断のテレパシー工藤静香14.6万枚/1週
391987年10月21日キスを止めないで小泉今日子12.6万枚/1週
401992年1月24日ガラガラヘビがやってくるとんねるず140.9万枚/2週
411992年9月3日一番偉い人へTUNNELS60.6万枚/2週
421992年10月28日クリスマスキャロルの頃には稲垣潤一140.6万枚/4週
431993年1月28日がじゃいもとんねるず73.4万枚/1週
442005年12月21日SNOW! SNOW! SNOW!KinKi Kids31.7万枚/1週
452009年10月21日RIVERAKB4826.1万枚/1週
462010年2月17日桜の栞AKB4840.5万枚/1週
472010年3月17日アッカンベー橋渡り廊下走り隊3.4万枚/1週
482010年5月26日ポニーテールとシュシュAKB4874.0万枚/1週
492010年7月21日心の羽根チームドラゴン from AKB4814.6万枚/1週
502010年8月18日ヘビーローテーションAKB4888.1万枚/1週
512010年10月27日BeginnerAKB48103.9万枚/1週
522010年12月8日チャンスの順番AKB4869.4万枚/1週
532011年2月16日桜の木になろうAKB48108.2万枚/1週
542011年3月9日バンザイVenusSKE4827.5万枚/1週
552011年3月16日週末Not yetNot yet24.8万枚/1週
562011年5月25日Everyday、カチューシャAKB48160.8万枚/1週
572011年6月22日Flower前田敦子21.4万枚/1週
582011年7月6日波乗りかき氷Not yet20.9万枚/1週
592011年7月13日ふいに板野友美12.6万枚/1週
602011年7月20日絶滅黒髪少女NMB4826.8万枚/1週
612011年7月27日パレオはエメラルドSKE4848.1万枚/1週
622011年8月24日フライングゲットAKB48162.6万枚/1週
632011年10月19日オーマイガー!NMB4832.6万枚/1週
642011年10月26日風は吹いているAKB48145.7万枚/1週
652011年11月9日オキドキSKE4847.5万枚/1週
662011年11月22日最初のメールフレンチ・キス15.4万枚/1週
672011年12月7日上からマリコAKB48130.5万枚/1週
682012年1月11日変わったかたちの石KinKi Kids14.8万枚/1週
692012年1月25日片想いFinallySKE4859.3万枚/1週
702012年2月8日純情U-19NMB4837.7万枚/1週
712012年2月15日GIVE ME FIVE!AKB48143.7万枚/1週
722012年5月2日おいでシャンプー乃木坂4622.3万枚/1週
732012年5月16日アイシテラブル!SKE4858.2万枚/1週
742012年5月23日真夏のSounds good !AKB48182.2万枚/1週
752012年5月30日西瓜BABYNot yet17.2万枚/1週
762012年8月8日ヴァージニティーNMB4839.6万枚/1週
772012年8月22日走れ!Bicycle乃木坂4624.3万枚/1週
782012年8月29日ギンガムチェックAKB48131.5万枚/1週
792012年9月19日キスだって左利きSKE4859.8万枚/1週
802012年10月17日意気地なしマスカレード指原莉乃 with アンリレ8.6万枚/1週
812012年10月31日UZAAKB48125.8万枚/1週
822012年11月7日北川謙二NMB4840.8万枚/1週
832012年11月21日ヒカルものたち渡辺麻友12.2万枚/1週
842012年12月5日永遠プレッシャーAKB48119.8万枚/1週
852012年12月19日制服のマネキン乃木坂4629.9万枚/1週
862013年1月30日チョコの奴隷SKE4862.4万枚/1週
872013年2月20日So long !AKB48 103.6万枚/1週


上記87作品の内訳をみるとAKB関連作品が42作品(48.2%)、おニャン子関連が35作品(40.2%)とこの2つのグループが占める占拠率は88.5%であり、秋元康の提供作品を支える二大柱である。
80年代に39作品、そのほとんどはおニャン子関連で埋め尽くされてます。
90年代はアイドルにとっても氷河期である中、1位獲得したのはとんねるずのミリオンヒットや稲垣潤一の代表作など4作が1位を獲りました。
そして00年代はたったの2作、Kinki KidsにAKB48。
AKBが爆発的にブレイクするのは2010年以降であり、なんと10年代にはたった2年で41作品が1位を獲得している。
80年代の39作を大幅に更新しており、グループ関連全体でみるとおニャン子関連を上回る結果を残した。
内訳は2010年に7作、2011年に15作、2012年に18作、この背景にはAKB48以外にも姉妹グループであるSKE48、NMB48、そして公式ライバルである乃木坂46のブレイクが1位の獲得数を伸ばす起爆剤となっている。

★秋元康 年度別作詞家売上ランキング(作詞家年間より)


1981年 圏 外
1982年 圏 外
1983年 15位/65.0万枚
1984年 8位/86.5万枚
1985年 4位/235.9万枚
1986年 1位/827.8万枚
1987年 1位/397.2万枚
1988年 6位/118.0万枚
1989年 33位/36.4万枚
1990年 54位/26.7万枚
1991年 13位/83.4万枚
1992年 2位/336.3万枚
1993年 8位/280.6万枚
1994年 4位/339.6万枚
1995年 18位/124.7万枚
1996年 27位/102.3万枚
1997年 44位/60.5万枚
1998年 47位/48.7万枚
1999年 36位/67.6万枚
2000年 29位/64.5万枚
2001年 49位/36.7万枚
2002年 14位/51.8万枚
2003年 187位/4.7万枚
2004年 141位/5.9万枚
2005年 45位/23.0万枚
2006年 18位/46.3万枚
2007年 37位/24.3万枚
2008年 6位/53.9万枚
2009年 1位/80.9万枚
2010年 1位/418.0万枚
2011年 1位/1168.8万枚
2012年 1位/1307.9万枚

作詞家としてデビューした1981年度から並べてみたけれど・・・
驚異の2011年、2012年度はミリオン作品連発で1000万超え。SKEやNMB、乃木坂にソロ、ユニットなど続々チャートを騒がせた結果。
AKBが初首位を獲得した2009年度より4年連続での1位、本年度も出だしから好調で作詞家ランキングで5連覇を狙う。
1986年、1987年度でもおニャン子クラブブームで2連覇してるんですよね。
この31年間で1位を6度獲るというのはさすがに容易な事ではない、偉業です。
年によってばらつきがありますが、92年はとんねるず、稲垣潤一のミリオンヒット年、94年は藤谷美和子の「愛が生まれた日」がミリオンヒットになりました。2003年〜2004年はかなり苦しい年のようです。ヒット作品がほぼ生まれなかった。

作曲家としては小室哲哉や織田哲郎、つんくなどがこの30年間で時代をリードしてきましたが、歌手ではなく作詞家として提供している阿久悠、秋元康、松本隆は時代を超えて今後も残る偉大な作詞家ではないだろうかと思う。
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posted by nammy at 02:08| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 徹底解析シリーズ編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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