サントラ版のCDは近年爆発的なヒットがありませんね。
確かに本来の曲と違って劇中などで流れるBGMをメインとした作品だけに全てのユーザーに受け入れられるのは難しいかも知れませんね。「音」をメインとした作品だけにクラシックなどを好むユーザーには嬉しい作品でしょう。
洋画映画のサウンドトラックは使用される主題歌などが収録されており、どちらかというと作品全体の世界を表現する作品が多いため、やはり洋盤のサントラヒットが日本では好まれるようですね。
さてこれまでのサントラで何が一番売れたでしょうか。
1992年にケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンが共演した「ボディガード」のサントラが国内では最高売上となっています。
その売上枚数は186万枚とサントラでは稀にないミリオンヒットとなりました。
映画公開の12月に合わせ1992.12/14で10位に初登場。
10位→8位→3位→2位→5位→2位→3位→1位と登場から9週目で1位を獲得する。
1週のみ1位だったが3週後には再び返り咲き1位を獲得しており、ロングセラーとなった。
93年の年明けチャートでは週間18.5万枚を売り上げ、その後もコンスタントに週間売上を続け93.3/1の12週目で100万枚を突破する。93.8/30には登場38週目で150万枚を超え、発売から9ヶ月経った時点でその週間順位は21位と大健闘。48週連続でTOP50内をキープし、最終的にはTOP100内に78週ランクインさせた。
同時に主題歌であるホイットニー・ヒューストンのシングル「オールウェイズ・ラブ・ユー」も81.0万枚(最高位5位)を売り上げ大ヒットに。
シングルチャートでは92.12/14に84位で初登場後、52位→28位→14位→17位→5位と映画のヒットと並行して6週目でTOP10入りを果たした。
これまで国内で売れたサントラ版を下記に記しておく。
◆歴代サウンドトラック売上 TOP20
※通常版、限定盤、ピクチャー盤などは合算集計しています。
01位 ボディガード(186.4万枚/最高位1位/1992.12/5)
02位 タイタニック(141.8万枚/最高位5位/1997.12/12)
03位 稲村ジェーン(133.4万枚/最高位1位/1990.9/1)
04位 フラッシュダンス(106.6万枚/最高位1位/1983.6/25)
05位 フットルース(92.2万枚/最高位1位/1984.4/21)
06位 冬の恋歌 オリジナルサウンドトラック完全版(91.0万枚/最高位3位/2003.9/10)
07位 ロングバケーション(83.2万枚/最高位1位/1996.5/29)
08位 7月7日、晴れ サウンドトラック(76.0万枚/最高位4位/1996.4/1)
09位 サタデイ・ナイト・フィーヴァー(69.4万枚/最高位1位/1978.2/1)
10位 TAN TAN たぬき(50.9万枚/最高位1位/1985.4/27)
11位 トップガン(49.4万枚/最高位2位/1986.7/21)
12位 グリース(44.2万枚/最高位1位/1978.7/25)
13位 ゴーストバスターズ(40.6万枚/最高位4位/1984.9/16)
14位 セーラー服と機関銃(40.1万枚/最高位1位/1981.12/1)
15位 8マイル(38.9万枚/最高位1位/2006.4/19)
16位 さらば宇宙戦艦ヤマト(38.5万枚/最高位2位/1978.8/1)
17位 交響曲銀河鉄道999(38.2万枚/最高位1位/1979.7/25)
18位 ステイン・アライブ(37.4万枚/最高位2位/1983.7/10)
19位 宇宙戦艦ヤマト(36.0万枚/最高位1位/1977.7/25)
20位 EVANGELION DEATH(35.6万枚/最高位1位/1997.6/11)
上位TOP20のうち9作品が邦版、残りの11作品が洋盤とやはりサントラでは日本版がやや弱いという事か。
TOP2はミリオン級のヒットともに映画の国内興行収入も「ボディガード」が1993年で41億円を記録して年間2位(全世界92年年間2位)、「タイタニック」は1998年で160億円で年間1位(全世界では97年年間1位)と大ヒット映画のサントラだけに納得の結果。
国内版で見るとサザンオールスターズ&オールスターズによる映画「稲村ジェーン」のサントラが133万枚で歴代3位。桑田佳祐監督による映画で、主題歌「真夏の果実」も含めアルバム全体がベストアルバムみたいなもの。ファン以外でもサザンの人気を決定づけた作品でもありますね。
4位は「フラッシュダンス」は国内サントラで初のミリオン達成した作品。
映画「フラッシュダンス」は国内でも34億円を記録し83年年間で4位(全世界では年間6位)を記録。
主題歌を歌うアイリーン・キャラのシングル「フラッシュダンス」も70.0万枚売り上げる大ヒットに。シングル盤は83.7/4に56位に初登場、33位→23位→17位→11位→5位と6週目でTOP10入りし、10週目で1位を獲得した。
サントラ盤LPは83.7/4に34位初登場後、13位→8位→5位→5位→5位→3位→1位と7週目で1位を獲得後、2週ほど2位に留まるが、10週目で再び1位へ返り咲き10週連続の1位を記録した。
カセット盤も10週目の8/29付で1位を獲得後、12週連続の1位というビッグヒットに。
シングル、LP、カセットと3部門で9/5〜9/12まで2週連続3部門1位、LPチャートとカセットチャートでは9/5〜11/7までの12週連続で2部門1位というとんでもない記録も残している。
まさに83年の下半期はとにかく「フラッシュダンス」が売れまくった年であった。
国内ではドラマ主題歌であるシングルのミリオンヒットは連発しているが、ドラマサントラでのミリオン記録はない。その中での木村拓哉主演による「ロングバケーション」の83万枚は見事。
挿入歌で流れる「クロース・トゥ・ユー〜セナのピアノ2〜」は最高ですね。
高視聴率ドラマのサントラだけに注目も高かったんですね。最終回では36.7%(瞬間最高視聴率43.8%)を記録し、「ロンバケ現象」を巻き起こしました。
その注目ドラマだけにいきなり96.6/10でサントラ盤は初登場5位となり2週目で最高位は2位に到達(週間6.7万枚)、1位は華原朋美の「LOVE BRACE」でその週間売上差は124万枚という結果ながら仕方ないとしか言えない。その後も3位(8.8万枚)→2位(11.7万枚)→3位(15.9万枚)→4位(9.5万枚)→6位(7.3万枚)と7週連続でTOP10入りと好調に推移、週間売上が15.9万枚というサントラ売上であっても1位を獲得できないという96年はハイレベルな上位合戦が背景に見えますね。
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