http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130205-00014280-engadget-sci
遂にMDも時代の荒波に耐え切れず姿を消す時がやってきた。
MDといえば、1992年にソニーが発売して凄く流行りましたよね。
私もカセットテープ時代なので(年齢がバレる?)当時はかなり斬新なアイテムでした。
何が凄かったって、カセット世代の人にならわかると思いますが、曲ごとの頭出しが一発でできる事。
カセットじゃ早送り押して「何となくこの変かな〜?」って押したらまだ曲の途中だったり。
なかなか上手く頭出し出来なかった思い出が皆さんにもあったのではないでしょうか?
主にMDは録音用ディスクとして活躍したわけですが、既成曲入りのMDは戦略に乗れなかったんですよね。
未圧縮のCDと比べて同じCDと収録が同じ既成曲入りのMDは圧縮により音質が劣る事が要因。
わざわざCDで発売されているパッケージをMDで購入するメリットはないからである。
なのでMDはCDのようなアイテムにはなれず、「録音用」としての役割が高いアイテムとして認識されてきたのです。
「CDの音源をMDに録音して外へ持ち運ぶ」
何よりも長けていたのはカセットには真似できなかった曲毎のトラック頭出し。
そしてテープに比べれば遥かに良い音質。これがMDの最大の利点である。
そんなMDも2000年代に突入してパソコンの普及に伴い、i-podやデジタルオーディオプレイヤーの登場によって衰退を迎え、静かにその姿を消していった。
録音アイテムとしてMDの前身ともなるカセットテープ。
オリコンのヒットチャートでもお馴染みだった「カセットチャート」。
歴史は1974年12月〜1995年11月まで21年間続いたものだが、今やカセットテープ需要を支えるのは年配層によるユーザーのみ。いわば「演歌」のジャンルしか発売がされていないこと。
カセットテープは取扱いも単純で簡単に扱える事から、今でも年配層によって支えられている。
そのカセットも時代の荒波に勝てず1995年11月にランキングは終了を迎えました。
カセットの全盛期はMDとは違い規制曲入りのカセットも売れていて一番売れたのが1982年12月発売のマイケル・ジャクソン「スリラー」で62.5万本。
当時はCDも出始めで一般層には受け入れられず、主流は30pサイズのLPや17pのEP、レコード時代真っ只中。
カセットの生産本数から見ても今から30年前の1983年(昭和58年)がピークで年産97,731千本。
1980年から急激に伸びを見せたカセットテープだが、その伸びた要因は1979年にソニーから発売されたウォークマンの出現が大きい。
音楽というものは家で鑑賞することが一般的であり、ウォークマンの登場により「音楽を外へ持ち運べる」というそれまでの概念をぶち壊したからである。
このウォークマンによってカセットの数字は飛躍的に伸びを見せ、個人録音が始まったのもこの頃からであると言われている。同時に1982年頃から社会問題にもなった貸レコード店の出現によってレコードを「買う」から「借りる」へユーザーが移行したのも気軽に低価格で音楽を手に入れる手法が定番化してきた事が大きい。
カセットも一時期はレコードと肩を並べるほど生産本数も好調期を迎えピークこそ1984年だが、1987年(昭和62年)にはパッケージ3種(レコード/カセット/CD)の中でも74,818千本とレコード/同年73,995千枚、CD/同年64,992千枚を抑えて堂々1位を獲得したほどである。
1992年まではCDと並行して各アーティストもCDとカセットの同時発売を行ってきたが、93年以降はJ-POPの発売はCDのみに移行し、ほぼ演歌による作品がカセットチャートを賑わせた。
カセットチャートでの最高週間売上は1989年3/6に記録した光GENJI「Hey!Say!」が記録した12.8万本。
やはり光GENJIはカセットでもLPでも強かったという当時の勢いが感じられますね。
レコードでは何が一番売れたでしょうか?
EP(シングル盤)では450万枚を超すメガヒットを記録した子門真人の「およげ!たいやきくん」ですね。
1975年12月に発売されるも、フジテレビ「ひらけ!ポンキッキ」のテーマとして既にお茶の間では話題持ち切り状態。子供や母親から広まる国民的ソングが瞬く間に400万枚を超えたのには理由があった。
歌詞の内容が、会社勤めを辞めて広い世界へ飛び出したいサラリーマンの気持ちを代弁していた事と、国鉄の労働組合(国労・動労)が起こした「スト権スト」で出勤の足を奪われて自宅にいることを余儀なくされた会社員が、子どもと『ポンキッキ』を視聴したため、耳に入る機会が増えた事で予約待ち50万枚!というくらいに社会現象に発展した。
「オリコン初登場1位」を初めて記録したのも同曲であり、ちなみに70年代当時はヒットチャートは今のように初登場で1位など簡単に獲れる時代ではなく、テレビやラジオで曲を認識されジワジワと下位から上昇して昇り詰めるというのが一般的であった。
その頂点を発売初週に見事勝ち取ってしまったのである。
発売初週には22.0万枚を記録、予約待ちで店頭に入荷してもすぐに売り切れてしまい、また追加プレスが生産されるの繰り返し、発売から1ヵ月が経過されたにも関わらずその売上枚数は増減していき最終的に11週連続1位に結び付いたのである。
下記が当時の「およげ!たいやきくん」の1位推移である。
★「およげ!たいやきくん」に見る売上推移
1976.1/12 1位/週間22.0万枚/累計22.0万枚(初登場/2週合算集計)
1976.1/19 1位/週間22.5万枚/累計44.5万枚
1976.1/26 1位/週間29.0万枚/累計73.5万枚
1976.2/2 1位/週間48.6万枚/累計122.1万枚
1976.2/9 1位/週間47.0万枚/累計169.1万枚
1976.2/16 1位/週間72.7万枚/累計241.8万枚
1976.2/23 1位/週間70.9万枚/累計312.7万枚
1976.3/1 1位/週間50.3万枚/累計363.0万枚
1976.3/8 1位/週間40.7万枚/累計403.7万枚
1976.3/15 1位/週間10.2万枚/累計413.9万枚
発売を追うごとに数字が上がっていますね。
今の時代では絶対に見られないチャートアクションであります。
7週目で週間72.7万枚って。8週目も70.9万枚でしょ。たかだか2週間で140万枚も売れてしまうなんて生産が追い付かなかったのも立証できるチャートアクションですね。
LP盤での最高売上は井上陽水の「氷の世界」(1973年12月発売)で131.4万枚。
LP盤では初めてミリオンセラーを達成した作品です。
これもまたとてつもない記録を保持しています。
1位を獲得した週が35週!!!
連続ではないですが、追ってみると・・・
1973.12/17〜1974.3/11(13週連続1位)
1974.3/25(1週1位)
1974.4/8〜4/22(3週連続1位)
1974.9/2〜9/23(4週連続1位)
1975.2/3〜3/10(6週連続1位)
1975.4/7〜5/19(7週連続1位)
1975.6/2(1週1位)
合計で35週1位を獲得!
こんな事があり得るのでしょうか?というくらいに凄まじい記録。
だって発売から13週連続も凄いけど、さらに9ヶ月後にまた1位を獲って、さらにさらに発売から1年2ヵ月後に6週連続1位、1年4ヶ月後に7週1位って・・・。
どんだけ長い間売れ続けるんだ!とツッコミどころ満載の記録。
1位最長もこの「氷の世界」が歴代でトップ、未だにこの記録は破られていません。
さらに凄いのが初登場の1973.12/17〜1975.6/28から1975.8/4までの1年7ヶ月の間、週間チャートで5位以下に転落していないまま5位以内をキープ、さらにはトップ10内には112週ランクインされたこと。
ベスト100内に112週(2年2ヶ月)ランクインする事ですら困難であるのにベスト10内に112週ランクインというとんでもないメガ級のロングセラーがまさに「氷の世界」なのである。
年間LPチャートでは1974年、1975年と2年連続で「氷の世界」が1位を獲得しています。
CDシングルで一番売れたのは何でしょうか?
サザンオールスターズの名曲中の名曲「TSUNAMI」です。
その売上枚数は293.5万枚。もう少しで300万枚という惜しい記録であるが、「TSUNAMI」が追い抜くまでシングルでの最高記録は「だんご3兄弟」でした。
サザンオールスターズの旧譜シングルが全て12cmサイズに再発された2005年6月に約3万枚を売り上げ、それまでの8cmシングル売上に合算されたことにより「だんご3兄弟」(291.8万枚)を抜きCDシングル歴代トップに躍り出たのである。
★「TSUNMI」に見る週間チャート推移
2000.2/7 1位/週間65.4万枚/累計65.4万枚(初登場)
2000.2/14 1位/週間35.0万枚/累計100.4万枚
2000.2/21 2位/週間33.0万枚/累計133.4万枚
2000.2/28 1位/週間25.1万枚/累計158.5万枚
2000.3/6 1位/週間21.3万枚/累計179.8万枚
2000.3/13 1位/週間17.8万枚/累計197.6万枚
2000.3/20 5位/週間11.8万枚/累計209.4万枚
2000.3/27 4位/週間11.8万枚/累計221.2万枚
2000.4/3 2位/週間11.2万枚/累計232.4万枚
この後も5月1日付までベスト10にランクインされるロングセラー。
初動型の現代では決して成せない記録もまたCDを購入していた当時だから成せた記録なのだろう。
「良い曲は売れる」まさに模範にしたい1枚だ。
最後にCDアルバムではどうだろうか?
これはみなさんお年寄りまで知っていますよね〜(ホントか?)
宇多田ヒカル「First Love」。
その売上枚数は驚きの前人未到の765.0万枚!!!
レコード協会の発表によると現在までに853.8万枚の出荷枚数記録がある。
1998年に彗星の如く音楽界に舞い降りた天才とでも言っておきましょうか。
衝撃的な歌唱力で「え?これで16歳??」と驚いたのを思い出した。
デビューシングル「Automatic」はいきなりの200万枚超え、私は「Automatic」よりもカップリング曲の「time will tell」を先にラジオで聴いていたので今でも「time will tell」の方が好きだ。
デビューから4か月後の1999年3月10日、デビューアルバム「First Love」が発売された。
私も発売日前日の3/9にはショップに買いに行ってました。
発売前からレコード会社のプロモーションも凄かったし、「大型新人のデビューアルバム」って名目で宣伝にも力が入ってたな。シングルも売れてるし、どんだけ売れるのかな?と注目していましたが発売初週の売上枚数を見て衝撃が走った。
新人のデビューアルバムが1週間で202.7万枚ですと???
当時1週間に何度もCDショップに足を運んでいて、行く店行く店「宇多田ヒカルのアルバム入荷待ち」POPが目に付いたのが記憶にある。それだけ毎週のように売れ続けたモンスターアルバム。
その衝撃な「First Love」のヒットチャート推移を載せておく。
★「First Love」700万枚までの推移
1999.3/22 1位/週間202.7万枚/累計202.7万枚(初登場)
1999.3/29 1位/週間71.8万枚/累計274.5万枚
1999.4/5 2位/週間76.1万枚/累計350.6万枚
1999.4/12 2位/週間61.4万枚/累計412.0万枚
1999.4/19 1位/週間42.9万枚/累計454.9万枚
1999.4/26 1位/週間22.2万枚/累計477.1万枚
1999.5/3 2位/週間23.0万枚/累計500.1万枚
1999.5/10 2位/週間23.8万枚/累計523.9万枚
1999.5/17 1位/週間29.8万枚/累計553.7万枚
1999.5/24 1位/週間25.9万枚/累計579.6万枚
1999.5/31 2位/週間20.5万枚/累計600.1万枚
1999.6/7 3位/週間18.9万枚/累計619.0万枚
1999.6/14 4位/週間12.2万枚/累計631.2万枚
1999.6/21 5位/週間9.1万枚/累計640.3万枚
1999.6/28 2位/週間12.7万枚/累計653.0万枚
1999.7/5 4位/週間13.3万枚/累計666.3万枚
1999.7/12 5位/週間12.2万枚/累計678.5万枚
1999.7/19 7位/週間7.2万枚/累計685.7万枚
1999.7/26 8位/週間5.6万枚/累計691.3万枚
1999.8/2 12位/週間4.2万枚/累計695.5万枚
1999.8/9 14位/週間3.7万枚/累計699.2万枚
1999.8/16 15位/週間2.9万枚/累計702.1万枚
ご覧頂いた通り、発売初週で200万枚、3週目で300万枚、4週目(1ヵ月)で400万枚、7週目(1ヵ月と3週)で500万枚、11週目(2ヶ月と3週)で600万枚、22週目(5ヶ月と2週)で700万枚突破。
とにかく売れて売れまくったこの作品。
私の父親も購入していたくらいの事だからそれだけ幅広い年齢層に受け入れられた1枚なのかなとも感じた。
この先長い年月が経とうとも、この「First Love」の記録を塗り替える作品はきっと生まれないと思う。
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