2013年02月06日

ベストアルバムについて考えてみる・・・nammyblog vol.3

アルバムって90年代後期に入って急激に伸びだした。そのアルバム大ヒットフィーバーを作ったのがユーミン。
1988年の「ダイアモンドダストが消えぬまに」から毎年12月っていえばユーミンのアルバムが毎度ミリオンセラーだったしね。
オリジナルアルバムのミリオン続出に、「出すなら今だ!」と立て続けにベストアルバムがメガヒット時代を迎えたのが90年代後期。

ベストアルバムって昔でいえばいわば最終兵器なわけですよ。
レコード会社も一つの区切りというか、最後の総まとめというか、そういうアイテムでした。
だから80年代とかベスト出しても、もともとオリジナルが売れてるし、ヒットした曲はシングル盤で持ってるからあまり目立つアイテムではなかった。
当時では敢えて人気絶頂でベストアルバムを出すという発想はあまりなかったからである。
LP時代にはオリジナル編集で作られたカセットテープのベストはありましたけどね。
あれだけ大人気だった松田聖子や中森明菜、山口百恵でもベストを出してもミリオンはあり得なかったのである。(時代背景も関係あると思いますが・・・)

しかし1997年10月、ブレイクし始めたGLAYが発表したベスト「REVIEW-THE BEST OF GLAY」はどうだろうか。初週で前人未到の200万枚を売り出し最終的には487万枚という当時歴代トップとなる売上を叩きだした。
人気絶頂期に出すベストアルバムはこんなにも勢いがあり、ここまで売れるものなのか?と感じたほどである。

翌年にはB'zがデビュー10周年で2枚のベストアルバムを発売した。
「Pleaseure」と「Treasure」だ。
「Preasure」は発売初週で271.0万枚、4週連続で1位をなり最終的な売上は513万枚。
GLAYが記録した歴代記録を僅か半年で塗り替えてしまったのである。
最強ユニットの放つベストアルバムにはとてつもない勢いが込められているのがビリビリと伝わった。
ベスト第2弾の「Treasure」も初週で250.0万枚、しかも翌週にも週間で100.3万枚と2週連続でのワンウィークミリオンは凄まじかった。こちらも最終的な売上は443万枚。
2枚合わせて1000万枚に迫る売上を出せるのは国内でもB'zぐらいだろう。
今でこそベストアルバムとは「当たり外れのない福袋」入門編として有り難いアイテムとなっているのが昔のベストアルバムとの大きな違いではないだろうか。
このベストアルバム成功のあとに繋がる次作アルバムヒットへの策略が各レコード会社の課題だとも言われている位にベストアルバムの発表には深い意味合いが込められていると私は受け取っている。
歴代アルバムチャートを見ていても上位のほとんどがベストアルバム作品で占められているのもそれを物語っている。
それだけ勢いのあったベストアルバムが昨今勢いがない。
それは何故か?

個人的に感じるのは「このアーティストってベスト何枚目だっけ?」とあまりにもセールス不振の中で「ベストアルバム」のオンパレードが起きてしまっているのが不振の要因かと思う。
もはや制作側のエゴというか、ベストを出すことによって乗り切った感というか、いわば自己満足の世界である。
ベストアルバムには特別な思い入れがある大切なアイテムだと私は思っているし、「ベストアルバムのバーゲンセール」みたいな発表はしてほしくない。
購入するユーザーもそれは感じ取っているだろうし、だからこそ宣伝とは裏腹に売上が付いて来ないのが実態なのである。
誰しも最初のベストアルバムはとても新鮮味があり「買ってみよう」という購買意欲が生まれるもので、大ヒットに繋がるものだ。
しかし、その数年後またベストアルバムが出たらどうだろうか?
「前回のベスト持ってるし、収録曲も似たり寄ったりで大差がない」
その間に発売されたシングルはダウンロードもしくは借りれば良いし・・・という思考で次のベストアルバムはレコード会社の思い通りにはならずヒットしないのである。
例外なのはGLAYのベストアルバムくらいだろうか。
「REVIEW」のメガヒットから3年後に発売された「DRIVE」は263万枚を記録した。
それはブレイク前の曲を集めた「REVIEW」とブレイク後の曲を収録した「DRIVE」だからだ。
これが多アーティストによるベストのオンパレードとの大きな違いである。
ベストを安売りしないアーティスト、例えばMr.Children。
昨年活動20周年を区切りに発売されたベストアルバム「micro」と「macro」。
2001年には通称「肉」「骨」の2枚のベストアルバムを発売。
本当のベストアルバムの大切さを彼らから教えられた。そんな貴重な4枚のベスト盤である。
サザンオールスターズもそうだ。
彼らは1978年のデビュー以来6種類のベストアルバムを発売している。

「バラッド '77〜'82」(1982年発売)
「バラッド '82〜'86」(1987年発売)
「すいか」(1989年発売)
「HAPPY!」(1995年発売)
「海のYeah!!」(1998年発売)
「バラッド3」(2000年発売)

「バラッド」はシングルやアルバム収録のバラード曲を選曲したアルバムだが、「すいか」「HAPPY」はそれぞれ限定数が限られている為、幅広いユーザーが購入できない幻のベストアルバム扱いとされてきた。
そこで一般ユーザー向けに発売されたのがデビュー20周年に発売された「海のYeah!!」である。
発売から15年が経過し350万枚に迫る勢いで今なお売れている。

ベストアルバムのロングセラーといえば2002年4月に発売した小田和正の「自己ベスト」。
最新では494週もの間アルバムチャートTOP300にランクインしており、つい最近の2013.1/28付にも284位にランクインされるほど。
その売上枚数は260.1万枚に達し自身が持つ最高の257万枚「ラブストーリーは突然に」を超す最大のヒット作品となった。
しかし、この「自己ベスト」も2枚目のベストアルバムということ。
91年にシングル「Oh!Yeah/ラブストーリーは突然に」がダブルミリオンとなり、その年の5月にベスト「Oh!Yeah」を発売し、125.8万枚のヒットを記録している。
これもGLAYと共通して言えることで「Oh!Yeah」は「ラブストーリーは突然に」を含む以前の曲を集めたベスト、「自己ベスト」は以後のヒット作品+オフコース時代のリメイクカバーなどを収録したオールタイムベストなのが大ヒットの秘訣なのである。
こういったサザンやミスチル、小田和正のようにベストアルバムの上手なリリースこそが国民が求める「最高のベストアルバム」に繋がり長く愛される要因なのかも知れませんね。


posted by nammy at 21:52| Comment(0) | ヒットチャート編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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