もはや恒例というか、言うまでもないですね。
昨年も一昨年も、一昨々年も・・・
そうAKB48が上半期1位を制しました。
■上半期シングルチャートTOP20
1位/177.2万枚/AKB48「僕たちは戦わない」
2位/104.1万枚/AKB48「Green Flash」
3位/68.7万枚/SKE48「コケティッシュ渋滞中」
4位/61.5万枚/乃木坂46「命は美しい」
5位/55.2万枚/嵐「青空の下、キミのとなり」
6位/52.6万枚/NMB48「Don't look back!」
7位/52.1万枚/嵐「Sakura」
8位/47.5万枚/Kis-My-Ft2「Thank youじゃん!」
9位/45.5万枚/三代目J Soul Brothers「starting over」
10位/44.8万枚/SKE48「12月のカンガルー」
11位/38.3万枚/Kis-My-Ft2「Kiss魂」
12位/29.9万枚/HKT48「12秒」
13位/23.7万枚/三代目J Soul Brothers「O.R.I.O.N.」
14位/20.6万枚/KAT-TUN「Dead or Alive」
15位/19.7万枚/BUMP OF CHICKEN「Hello, world!」
16位/18.4万枚/SMAP「華麗なる逆襲」
17位/17.1万枚/B'z「有頂天」
18位/16.6万枚/KAT-TUN「KISS KISS KISS」
19位/16.3万枚/Hey! Say! JUMP「Chau#」
20位/15.8万枚/東方神起「サクラミチ」
上半期シングルは1位、2位をAKB48がミリオンで1.2フィニッシュ。
1位は先日行われた「第7回総選挙」の投票券が封入されており、出荷では300万枚を超えたとまで報道されるが、買い漁られたCDはどこへ姿を消す?中古店も買い取りに悩まされ、段ボールに入った大量のCDは不法投棄で問題に、オークションではたたき売り状態となる始末。これがミリオンとは毎年ながら悲しすぎる現実だ。
ただ総選挙効果を除くと人気は低迷ながらもミリオンは途切れそうでなかなか途切れない。
3位には3/31に姉妹グループ同士の一騎打ちで勝利したSKEが自己最高売上でランクイン。
ただ特典たっぷりの複数形態CDに加えミュージックカードの叩き売りで出した記録などまだブレイクしたての頃に売れた彼女らのシングルの方が実売数は多かっただろう。
それほど今のシングル売上には全く意味を持たない結果を言えるだろう。
そこに世代交代か?とここ数年上昇傾向にある公式ライバルグループ「乃木坂46」。
リリース毎に着々と売上を伸ばし、48グループを脅かす人気を手にしつつある。
48グループではAKBに次ぐSKE,NMBの売上をも凌ぐ人気でついに60万枚を突破した。
勢いの可能性は十分、曲も確かにクオリティが高く、AKBとは違う何かを持っている。
5位、7位には嵐。例年AKBに続くランクインが恒例化していただけに、SKEと乃木坂が嵐を凌いだ。
50万枚以上と安定した売上を維持しているが、着々と売上枚数は絶頂期より落ちつつあり、60万枚突破が難しくなってきている。それでもジャニーズでは群を抜いており、当面は彼らがジャニーズを引っ張っていく存在には変わりないだろう。
嵐に次ぐKis-My-Ft2も安定した人気を見せ、別ユニット「舞祭組」も新たな個性を見出しブレイクした結果がグループ全体の人気を底上げした。
本家EXILEの新曲は上半期37位(7.3万枚)と苦しい中、三代目J Soul Brothersは人気を確実とし、9位、13位、27位とTOP50内に3作品をランクインさせた。
中でも9位の「starting over」はツアー代表曲でもあり、45万枚と自己最高売上を記録するが、そのカラクリはライブチケットとの抱き合わせ販売。かつてEXILEがミリオン達成に使ったライブチケット商法であるが、そんな手を使わずとも曲は良いし、人気も本家を上回っているだけに今回は残念な行為だ。
結局シングルチャートの構成比率は2010年以降から全く進化なしで「AKB系統」「ジャニーズ」「EXILE一族」「韓流」のアイドルグループ独占によるチャートが主流。中でも15位のBUMP OF CHICKENや17位のB'z、45位のMAN WITH A MISSION、46位のUNISON SQUARE GARDEN、47位の星野源以外はすべてアイドルによる結果だという事は言うまでもない。
特にMAN WITH〜やUNISION〜、星野源は下半期以降もブレイク確実の3組だ。
■上半期アルバムチャートTOP20
1位/82.0万枚/三代目J Soul Brothers「PLANET SEVEN」
2位/78.1万枚/AKB48「ここがロドスだ、ここで跳べ!」
3位/50.1万枚/サザンオールスターズ「葡萄」
4位/46.0万枚/SEKAI NO OWARI「Tree」
5位/35.5万枚/Mr.Children「REFLECTION」
6位/30.2万枚/乃木坂46「透明な色」
7位/28.7万枚/B'z「EPIC DAY」
8位/27.0万枚/EXILE「19-Road to AMAZING WORLD」
9位/26.7万枚/東方神起「WITH」
10位/26.3万枚/26.3万枚/E-girls「E.G.TIME」
11位/22.9万枚/ONE OK ROCK「35xxxv」
12位/18.5万枚/福山雅治「魂リク」
13位/18.0万枚/いきものがかり「FUN! FUN! FANFARE!」
14位/15.5万枚/Kinki Kids「M album」
15位/14.4万枚/Acid Black Cherry「L-エル-」
16位/13.9万枚/浜田省吾「Journey of a Songwriter」
17位/12.8万枚/NEWS「WHITE」
18位/11.6万枚/Sexy Zone「Sexy Power3」
19位/10.8万枚/徳永英明「VOCALIST6」
20位/10.3万枚/Superfly「WHITE」
アルバムはシングルと異なり面子を見て安心します。
三代目J Soul Brothersが上半期アルバムを制覇。シングルの件は残念な売り方でしたが、本アルバムの売れ方は82万枚と本物かなと。
2位にAKB、シングルでは連続ミリオンですが高価なアルバムでも78万枚、これは凄い。
ファンの貢献度に限界はないのだろうか・・・。
3位に10年ぶりのサザン新作がランクイン。個人的にはもっと売れるかなと思っていただけに期待以下でした。
しかし、現代のCDの売れ行きからすれば50万枚は凄いんだろうね。10年前の比較すれば半減の売上だと考えても100万枚相当に匹敵するだろうしね。
4位にセカオワの新作アルバムがランクイン。昨年ブレイクし、紅白初出場後というタイミングも重なり彼らの代表作となった。
5位にミスチル、実はこれ初登場1週のみの売上ですから、このまま順調に売れれば年間で上位に食い込むだろうね。アーティストにとってピーク期って必ずあり、特にミスチルの様に20年を超えるキャリアだと新作のクオリティも下がってくるものだろうが、今作を聴いた時には久々に痺れました。
そう、CDを買って繰り返し安心して聴けるアルバム、ここ最近なかっただけにビビッと響きましたね。
サザンもそうですがなかなかこのキャリアで成せる技ではありません。
キャリアといえば16位にランクインした浜田省吾の新作が週間チャートで2週連続1位を獲得。
75年デビューから40年、また彼の記録はひとつ更新され80年代、90年代、00年代、10年代と4時代で1位を獲得。またこれだけリリース間隔が開いても彼はファンを裏切らない素晴らしい作品を届けてくれる。
今作のアルバムもミスチルと同じく、完成度が極めて高く安心して聴けるアルバムにふさわしい一言だ。
アイドルに汚染される現代の音楽シーンをベテランアーティストの力でもう一度ぶち壊してもらいたいというのが個人の願い。